元利均等・元金均等違い|実際どう違うのか分かりやすく解説

不動産

住宅ローンの返済方法には、一般的に「元利均等返済」と「元金均等返済」の2つの方法があります。

どちらも返済計画に基づいて返済金額が決まりますが、それぞれの特徴とメリット、デメリットについてご説明いたします。

返済方法の種類は2種類ある

初めて住宅ローンを利用する人にとって、どのような住宅ローンを選ぶべきか迷うことがあるかもしれません。

住宅ローンは金融機関によって異なるため、選ぶ際には慎重になることが重要です。

ここでは、住宅ローンの返済方法である「元利均等返済」と「元金均等返済」について詳しく紹介します。

元利均等返済とは

元利均等返済とは、名前の通り、借り入れをした金額(元本)と利息を合わせた金額を、借り入れした金額に対して均等に返済していく方法です。

毎月の返済額は一定であり、返済期間が同じであれば月々同じ金額を返済することになります。

例えば、10万円の借入金額に対して、年利率が5%の場合を考えましょう。

返済期間を10ヶ月とすると、毎月の返済額は元本(10万円)+利息(10万円×5%÷12ヶ月)を10ヶ月で均等に分割した額となります。

この場合、毎月の返済額は、元本(10万円)+利息(10万円×5%÷12ヶ月)÷10ヶ月で計算されます。

元利均等返済は、返済額が一定なので、返済計画を立てやすく、借り入れする際に返済能力を考慮しやすいメリットがあります。

また、元本を均等に返済していくことで、利息の割合が徐々に減少し、返済終了時には元本に対する利息の割合が少なくなります。

ただし、毎月の返済額が一定なので、初めの方は利息の割合が高くなります。

また、返済期間が長いほど、元本に対する利息の合計額も増えることになります。

返済計画を立てる際には、自身の収入状況や返済能力を考慮し、返済期間や毎月の返済額を検討することが重要です。

元金均等返済とは

「元金均等返済」とは、住宅ローンや借金などの返済方法の一つです。

この方法では、毎月の返済額は元金のみを均等に返済していきます。

つまり、返済期間が進むにつれて、利息額も減少していくのです。

一方、「元利均等返済」とは、元金と利息を合わせて均等に返済していく方法となります。

この方法では、必ず毎月の返済額が同じ金額となります。

どちらの返済方法を選ぶかは、借入額や個人の経済状況によって異なります。

元利均等返済では、初期の返済額が大きくなるため、返済の負担が重く感じるかもしれません。

しかし、返済期間が進むと、元金の減少に伴って利息額も減るため、最終的な返済総額は少なくなります。

一方、元金均等返済では、初期の返済額は元利均等返済よりも低くなります。

しかし、返済期間が進んでも返済額は一定のままであり、利息額の減少は元利均等返済ほど大きくありません。

どちらの返済方法を選ぶにせよ、それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握した上で選択することが重要です。

自分の経済状況や将来の計画に合わせて、最適な返済方法を選びましょう。

元利均等返済のメリットとデメリット

最初に元利均等返済のメリットとデメリットを見ていきましょう

メリット

元利均等返済とは、毎月の返済額を一定にして、元金と利息を均等に返済する方法です。

例えば、金利が一定の場合、最初の月から最後の月まで、返済金額は同じです。

この返済方法は一般的であり、多くの人が選ぶ傾向にあります。

しかし、繰り上げ返済を活用することで、元金を減らし、毎月の返済額を減らすことも可能です。

繰り上げ返済とは、返済計画に余裕がある時に、自己資金を使って元金を返済することです。

これにより、返済期間を短くすることができます。

元利均等返済を選ぶ方々には、毎月の返済額を一定にして家計を管理し、計画的に貯金することが望ましいです。

また、将来的に子供の教育費などで多額の資金が必要になる場合も、元利均等返済を選ぶことがおすすめです。

ただし、繰り上げ返済を活用することで、返済期間を短縮したり、毎月の返済額を減らしたりすることも考慮すると良いでしょう。

デメリット

元利均等返済とは、一定の返済金額を定期的に返済する方法です。

この方法では、返済金額は一定で変わらず、毎月同じ金額を返済します。

しかし、返済金額に占める元金と利息の割合は変化していきます。

例えば、住宅ローンを組んだばかりの場合を考えてみましょう。

この時点では借り入れ残高が多く、利息として支払う金額の割合が大きくなります。

一方、元金の返済分の割合は小さくなります。

そのため、元金の返済がゆっくり進行することになります。

元利均等返済の利点は、毎月の返済額が一定であるため、将来の家計収支の予測がしやすいということです。

しかし、デメリットもあります。

全体的に考えると、元金均等返済に比べて、元利均等返済では総返済金額が多くなってしまいます。

つまり、元利均等返済の場合、最初の期間は利息の支払いが多く、元金の返済が遅いため、元金の減り方が遅くなります。

その結果、ローンを完済するまでの期間が長くなり、総返済金額も増えてしまうのです。

したがって、元利均等返済を選ぶ場合は、将来の収支状況を考慮しつつ、総返済金額が多くなることを理解しておく必要があります。

元金均等返済のメリットとデメリット

次に元金均等返済のメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット

元金均等返済とは、住宅ローンの返済方法の一つで、毎月の返済額が一定です。

しかし、利息の返済額は借入残高によって変動します。

そのため、毎月返済する金額は少しずつ減っていきます。

一方、元利均等返済では、返済額が借入残高に応じて変動します。

最初の返済額は元利均等返済の方が多くなりますが、元金の減少は早く進みます。

そのため、総支払金額は元利均等返済の方が少なくて済むことがあります。

デメリット

元金均等返済とは、住宅ローンの返済方法の一つで、元本に相当する金額を返済期間で均等に割り、さらに残高に応じた利息を加えた金額を毎月支払う方法です。

毎月の支払額は、元本の残高に応じた利息が加算されるため、残高が減少すると利息も減少していきます。

このため、最初の返済額は最も高く、将来の返済額は少なくなるのが元金均等返済の特徴です。

この返済方法は、借入金の返済負担が最初は大きいため、融資の審査基準として年収の要件も高くなっています。

しかし、元本を早く完済し、住宅ローンの総返済額を抑えたい人にとっては最適な方法です。

また、子供の教育費などの支出ピークが過ぎて家計に余裕がある世帯にとっては、最初の返済額が高い元金均等返済を選択することも可能です。

ただし、住宅ローンの融資審査は初回の支払額を基に行われるため、融資限度額が減る可能性もあります。

しかし、総支払額を抑えたい場合にはおすすめです。

自己資金を用意し、将来的に住宅ローンを組む予定がある方は、元金均等返済を選択することで将来の支出を抑えることができます。

元金均等返済は扱っていない金融機関がある

一部の金融機関は元金均等返済のオプションを提供していないため、住宅ローンを検討する際には選択できない場合もあります。

そのため、融資を受ける金融機関が元利均等返済と元金均等返済のどちらを扱っているのかを事前に調べておくことが重要です。

まとめ

元利均等返済と元金均等返済は、住宅ローンの返済方法の2つの選択肢です。

これらを比較すると、元金均等返済の方が総返済額が少なくなりますが、毎月の返済額は変動します。

一方、元利均等返済の場合は、毎月の返済額が一定であり、家計の管理がしやすいという特徴があります。

元金均等返済の場合、毎月の返済額は元金の割合が大きくなるため、返済期間の終盤では返済額が減少します。

このため、総返済額が少なくなります。

しかし、最初の数年間は月々の返済額が多くなり、家計の負担が大きくなることがあります。

一方、元利均等返済の場合、返済期間内であれば、毎月の返済額が一定です。

これにより、家計の管理がしやすくなります。

しかし、利息が元金に対して均等に返済されるため、総返済額は増えます。

住宅ローンを借りる際には、借入金額、返済期間、金利だけでなく、「返済方法」の選択も重要です。

どちらの方法を選択するかは、個々の状況によって異なります。

メリットとデメリットをよく検討し、自分にとって最適な方法を選ぶようにしましょう。

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